
中央競馬における八大競走とはどのレースのことですか?
「今週のダービーで○○騎手が勝てば、八大競走完全制覇です」
「○○騎手はこれで八大競走完全制覇に王手です」
このようなニュースが出ることがあります。
2021年現在、中央競馬には24のGⅠ(障害レースを除く)がありますが、どのレースを指して八大競走と呼んでいるのでしょうか?
昔は八大競走と聞けば、競馬ファンにとっては常識だったのかもしれません。
しかし、時代とともにGⅠレースも増え、「八大競争の地位が低下してしまったのではないか?」との憶測も飛び交っています。
そこでこの記事では、八大競走について掘り下げていきます。
八大競走とはどのレースのこと?
八大競走とは、3歳馬のクラシックの5競走(皐月賞、ダービー、菊花賞、桜花賞、オークス)に天皇賞(春・秋)、有馬記念を加えた8つの競走のことです。
秋華賞は牝馬三冠に含まれるので、クラシックと思われがちなんですが、3歳クラシックは上記5レースです。
1981年春までは、「天皇賞は春・秋のいずれかを優勝すると出走できない」という勝ち抜け制のルールが設けられていました。
桜花賞・オークスは牝馬限定戦のため、牡馬が勝ち得る最大のレース数は、皐月賞・ダービー・菊花賞・春秋どちらかの天皇賞・有馬記念の5つでした。
その5レースを始めて制したのがシンザンで、「五冠馬」と称されました。
八大競走を完全制覇している騎手は?
八大競走を完全制覇している騎手は、引退している騎手を含めて、保田隆芳・武豊・ルメールの3人しかいません。
武豊騎手は全ての八大競走を3勝以上しています。
八大競走完全制覇まであと1つに迫る現役騎手は?
八大競走完全制覇まであと1勝の騎手は現役(2021年現在)では3人います。
- 横山典弘騎手が桜花賞
- ミルコ・デムーロ騎手が天皇賞春
- 福永祐一騎手が有馬記念
それぞれ上記のレースを勝てば、八大競走完全制覇になります。
八大競走完全制覇まであと1つと迫りながらも引退してしまった騎手は6人
八大競走完全制覇まであと1勝で惜しくも引退してしまった6人の騎手は下記の通りです。
- 加賀武見⇒皐月賞勝利なし
- 柴田政人⇒オークス勝利なし
- 河内洋⇒天皇賞秋勝利なし
- 岡部幸雄⇒桜花賞勝利なし
- 安藤勝己⇒皐月賞勝利なし
- 蛯名正義⇒ダービー勝利なし
八大競走完全制覇した調教師・馬主は?
八大競走完全制覇した調教師は、尾形藤吉氏、武田文吾氏の2人。
馬主だと、サンデーレーシングです。
なお、社台グループの創業者である吉田善哉氏は、個人名義と法人名義の所有馬で事実上の八大競走完全制覇を成し遂げています。
同じく金子真人氏も、個人名義と法人名義の所有馬とで事実上の八大競走完全制覇をしています。
八大競走以外の称号は?
シンボリルドルフは八大競走のうち、天皇賞秋2着に敗れ、後にジャパンカップと2度目の有馬記念を制したことで、七冠馬と称されています。
ディープインパクトは、八大競走のうち、天皇賞秋には出走がなく、4歳時に宝塚記念とジャパンカップを制したことで、こちらも七冠馬と称されています。
アーモンドアイは過去最多の国内外GⅠ9勝したことから、九冠馬と呼ばれたことがあります。
「冠」がつく呼称、他に牡馬クラシックの三冠、桜花賞・オークス・秋華賞の牝馬三冠があります。
ちなみに、春古馬三冠(大阪杯・天皇賞春・宝塚記念)、秋古馬三冠(天皇賞秋・ジャパンカップ・有馬記念)は正式な呼称ではありませんが、そう呼ばれることもあります。
競馬の実況や馬の紹介として、天皇賞春秋連覇、春秋マイル王(安田記念・マイルチャンピオンシップ)、春秋グランプリ制覇(宝塚記念・有馬記念)と言われることもあります。
まとめ
八大競走とは、3歳馬のクラシックの5競走(皐月賞、ダービー、菊花賞、桜花賞、オークス)に天皇賞(春・秋)、有馬記念を加えた8つの競走のこと。
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