競馬初心者です。
ワイド、時計などの用語を教えて下さい。
競馬を始めたばかりの頃は、普段聞き慣れない、競馬で使われる様々な用語がわからないのは当然です。
事細かに競馬用語をしりたい場合は、JRAの競馬用語辞典が日本語の国語辞典の役割を果たしてくれています。
長年競馬をやっている競馬ファンでさえ、細かいところまで理解している人は多くないので安心してください。
よく聞く言葉は、楽しみながら自然と覚えられます。
この記事では、よく使われる用語を中心に『競馬初心者が知識として知っておくといい競馬用語集』としてお伝えします。
競馬初心者が知識として知っておくといい競馬中継でよく聞く競馬用語集
競馬中継を見ていると、解説や実況の人がよく使うけど、競馬初心者には「?」と思うことがあります。
下記の用語を知っておくと、競馬中継を見る時により楽しく見れたり、競馬の話をする時にも初心者とは思われなくなるでしょう。
時計
時計とは、走破タイムのことです。
・時計がかかる
・速い時計
などと表現されますが、「タイム」という言葉に置き換えれば意味がわかるのではないでしょうか。
勝ち負け
勝ち負けとは、1着を争うということです。
「スタートが決まれば勝ち負けになる」という調教師のコメントがあったとすれば、「スタートさえ決まれば、1着になれる力はあるだろう」という意味になります。
クビ
競馬の着差で「クビ」とは、前後の馬と上記の③の差があったということです。
ちなみに、競馬場の着順掲示板やレース結果に表される着差は、
①ハナ
②頭
③クビ
④1馬身
となります。
馬全体を1馬身として、1/4、1/2、3/4と表されます。
上記のように1馬身以上、差が開く場合は足し算していきます。
【例】
・1と1/4馬身、1と1/2馬身、1と3/4馬身、2馬身、3馬身、、、
かかる
かかるとは、馬が興奮して騎手が制御できないような状態の時に使われます。
解説者が「スタート直後からかかってしまって、力を発揮できませんでしたね~」とコメントしていれば、「スタート直後から騎手のコントロールがきかず、ムダに体力を消耗して、十分な力(本来の力)を発揮できませんでしたね」という意味になります。
テン
レースでいう「テン」とは、スタート直後のことです。
「テンから押していって…」と騎手が言っていれば、スタート直後からダッシュよく先手を取りたいということです。
勝ち馬のレース後の解説で「テンから流れに乗って…」と言っていれば、スタート直後からレースの流れに乗れたという意味になります。
騎手の乗り替わりで「テン乗り」という言葉を聞くこともあります。
この場合の「テン」もスタートという意味を考えれば、始まりということになります。
つまり、初めてその馬に乗ることを「テン乗り」と表現します。
トリガミ
トリガミとは、馬券が当たったけど購入金額を下回ってしまうことです。
馬券を1点購入でトリガミということはありませんが、何通りも買っていた場合に起きます。
1点100円で15通り買えば、購入金額は1,500円になります。
そして、的中したけど払い戻しが1,500円に満たない場合、それはトリガミとなります。
【例】
16頭立てのレース
馬連①を軸に全通りに流して馬券を買った場合…
的中した馬券のオッズが15.0倍未満の時
ハロン
競馬では「ハロン」という言葉をよく聞きます。
1F=約200mです。
競馬のレースでは残りの距離を示す「ハロン棒」というのがコースに立っています。
上記の画像の4という数字は、残り400mを表しています。
「4×200mで800mじゃないんかい!?」
と思った方は鋭いですね。
ハロンとは、メートル、ヤード、フィートなどと同じく距離の単位です。
日本やフランスではなど多くの国では、メートル法になっていますが、競馬の発祥がイギリスでその頃はまだヤード・ポンド法を使っていた名残です。
今では、ヤード・ポンド法を使っている国はアメリカ、ミャンマー、リベリアのみです。
日本の場合はメートル法なので、競馬においてもハロン棒は「数字×100m」で表示しています。
上記画像の数字が8だと残り800m、12だと残り1,200mといった具合です。
以前は残り100mにも1のハロン棒が設置されていましたが、アメリカ出身のケント・デザーモ騎手がハロン棒をゴール板と誤認することなどもあり、1997年に全てのJRA競馬場から撤去されました。
上がり
上がりとは、ラストのことです。
よく使われる場面としては、「上がり3F」があります。
これは、レースのラスト600mでのタイムを表しています。
JRAの子会社が運営するJRA-VANでは一目でわかるような工夫として、そのレースにおける上り3ハロン1位を赤色、2位をオレンジ色、3位を青色で表示してくれています。
「スローペースで上がり勝負のレースだった」という解説をされることがあります。
その場合は、「前半からペースが遅く、みんなが体力を温存していたから、最後の600mの足の速さの勝負だった」というような意味になります。
マイル
ハロンと同じく、ヤード・ポンド法の長さの単位です。
1マイル=8ハロン=約1600mです。
ですので、日本で1600mのレースをマイル戦と呼びます。
正確には、1マイルは1609.344mなので、1ハロンも正確には201.168mになります。
ドバイなどの世界の競馬を見ていて、2410mとか1910mなど、日本のレースにはない「10m」の差は、メートル法とヤード・ポンド法の違いなんですね。
大穴
大穴とは日常にも使われますが、競馬、競輪、競艇などのギャンブルでよく使われる言葉です。
競馬の場合、何番人気以下の馬だから大穴という明確な線引きはありません。
大穴とは、人気が低く、配当(オッズ)が高い馬。
三連単の配当が100万円を超えるような場合は、間違いなく大穴と言えるでしょう。
単勝人気で言うと、50倍を超えるような馬は大穴と呼んでいいのかもしれません。
飼かい食ぐい
飼い食いは、ご飯を食べる量のことです。
競走馬が食べているご飯は、飼い葉と呼ばれています。
飼い食いが良い→ご飯をモリモリ食べている
飼い食いが悪い→少食
このような認識で問題ありません。
飼い食いが悪いとなれば、調教をしたら体重が減ってしまってハードな調教できなかったりします。
反対に飼い食いが良すぎて、調教を積んでいるのに太ってしまうということもあります。
ラチ
ラチは、競馬場に設置されている柵のことです。
飛ぶ
主に、人気馬が馬券圏外になった時に使われます。
単勝1倍台のゴリゴリの人気馬や、レース前の評判で「さすがに3着は外さないでしょ」と言われていた馬が馬券に絡まなかった時に、「飛んだ」と言われます。
バイトをバックレてそのまま音信不通になったり、入社数日~数週間で辞めた場合も「飛んだ」と表現されることがありますが、それと同じ意味になります。
本線
本線とは、自分が一番主軸と考えている馬券のことです。
例えば、馬連を買う場合、
・③は2着は外さないだろう
・③を逆転し、もし1着になる可能性があるなら⑤だな
と考えたとします。
この場合、③ー⑤の馬券が本線となります。
縦目
縦目とは、肝心の軸馬が来ずに、相手に選んだ馬ばかりが馬券圏内に来てしまった時に使います。
自分の軸馬が「飛んだ」時に起こります。
先ほどの
・③は2着は外さないだろう
・③を逆転し、もし1着になる可能性があるなら⑤だな
と考えた場合に、他の相手に①②⑥を選んだとします。
この時に、2着までに肝心の③が来ずに、①②⑤⑥のうち2頭が来た場合、買った馬券は③ー①②⑤⑥なので、①ー②や②ー⑤などはハズレになり、縦目と言われます。
メイチ
メイチとは、「万全」や「完璧な状態」ということです。
メイチの仕上げという表現でよく使われます。
ワイド
ワイドは、馬券の種類の1つで、1-2着、1-3着、2-3着の3通りが当たりになる馬券です。
詳しくは、『競馬初心者が知りたい馬券の種類と特徴【全部で10種類】』で解説しています。
馬場
馬場とは、競馬場の地面のことです。
「馬場状態が悪い」と聞けば、
・芝の場合、度重なるレースで芝が剥げて走りにくくなっている
・雨が降ってぬかるんだ状態で、走りにくくなっている
などが予想されます。
まくる
まくるとは、レース後半まで後方に待機していた馬が、レース終盤一気に攻勢をかけることです。
腕まくりを想像してみましょう。
手首まである袖を、肘の辺りまで上げ、肘から下を露出させている状態ですよね。
競馬におけるまくりも、「ジワジワ進出」と「一気に」というパターンがありますが、さっきまで後方にいたのに、先頭に並びかけるような状態や戦法のことを言います。
遊ぶ
遊ぶとは、馬が真剣に走っていなかったり、レースに集中していない時に使われます。
若い馬(特に2歳時など)のレース後の騎手コメントで、「まだまだ遊んで走っているので…」というのをよく聞きます。
これは裏を返せば、
・「真剣に走ればもっと強い相手でもイケる」
・「まだまだ余力がある」
・「集中していなくても勝てるだけの能力がある」
という、もっと速く走れる可能性を表す言葉であると同時に、「集中力に欠ける」「真剣に走らない」というネガティブな面でもあります。
まとめ
以上、よく聞く競馬用語をまとめて紹介しました。
「これってどういう意味?」
など、ご意見がありましたらコメントから送信していただけるとありがたいです。
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