競馬で「ハイペース」「平均ペース」「スローペース」とありますが、どのように決まっているのでしょうか?
レコード決着なのに、平均ペースってどういうこと?
競馬をやり始めると、このような疑問が出てくると思います。
競馬のレースの全体タイムが速いと、「平均的なレースタイムよりハイペースで進んだから、速いタイムが出た」と考えるのが普通です。
しかし、競馬のレース結果のペース判断では「全体のタイムが速い=ハイペース」という判断にはなりません。
競馬のハイペース・平均ペース・スローペースは全体を2つに分けて考える
競馬のペースはレース後に判定します。
マラソンや駅伝だと、〇km通過時点で過去のレースや平均的なレースのタイムより速かったら「ペースが速い」と言われます。
しかし、競馬の場合はレース中に1000m通過が〇秒だったら、ハイペースと一概には言えないのです。
競馬のペースはレース後に走破時計を2で割って、前半の方が速いレースか、前後半同じくらいのレースか、後半の方が速いレースかという分類になります。
極端な話、東京2000mの走破時計が1:55.0だったとして(2020年現在のレコードは1:56.1)、前半1000mが1:00.0で、後半1000mが55.0だった場合、レコードタイムなのにスローペースと判定されます。
競馬はハイペースだと差し、追い込みが有利、スローペースだと逃げ、先行が有利と言われるけどホント?
競馬はハイペースだと差し、追い込みが有利、スローペースだと逃げ、先行が有利と言われます。
「スローペースの場合、先頭にいった逃げ馬が最後の直線まで足を残しており、後ろにいる追い込み馬が全力を出しても差が詰まらない。」という理論です。
この理論は、逃げ馬と追い込み馬が、それぞれの位置から全力疾走した時のスピードがほぼ同じの場合は成り立つ理論です。
勘の鋭い方なら、こう考えるかもしれません。
差し・追い込み馬もスローペースなので、しかも逃げ馬より遅いペースで走ってるわけだから、もっと脚を残してるでしょ?
そうなったら逃げ馬がどんなに前にいても、すごい脚で差し切れるんじゃないの?
確かにその通りです。
競走馬の平均的な時速は70km/hと言われています。
仮に、逃げ馬の全速力が時速65km/h、追い込み馬の時速が75km/hの場合、同じ体力が残っていてそれぞれの位置から全力疾走した場合、追い込み馬が追いつけるのが分かると思います。
ただ競馬の場合は、だいたい同じ強さでやる前提条件(未勝利とか1勝クラスとか)なので、「スローペースの場合、先頭にいった逃げ馬が最後の直線まで足を残しており、後ろにいる追い込み馬が全力を出しても差が詰まらない。」という理論が成り立ちやすく、競馬はハイペースだと差し、追い込みが有利、スローペースだと逃げ、先行が有利だと言われるのです。
さらに言うと、「ハイペースで逃げ馬はバテバテだけど、後ろにいる馬もハイペースで追いかけているので、逃げ馬に追いつく脚も体力もなく、距離も離れているから差すのは無理」ということもあります。
「競馬はハイペースだと差し、追い込みが有利、スローペースだと逃げ、先行が有利」なのは、あくまでそういう傾向があるという話で、絶対的な法則ではありません。
まとめ
競馬のハイペース、平均ペース、スローペースは次のように決められます。
競馬のペースはレース後に走破時計を2で割って、前半の方が速いレースか、前後半同じくらいのレースか、後半の方が速いレースかという分類になります。
競馬のレース結果に表示される、ペースの謎が解けましたか?
「競馬はハイペースだと差し・追い込みが有利、スローペースだと逃げ・先行が有利」というのは、あくまでも傾向。
その馬が出せるトップスピードに差があれば成り立たない理論ですが、競馬はクラス分けされていて、同じような実力の馬同士が走っているので定説とされている。
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